2016年11月20日日曜日

トラカイの中世祭り準備風景を観察

トラカイ城を訪れた時に何やらたくさんの人が慌ただしく準備をしていました。
なんだろうと思ってしばらく見ていたのですが、実にリアルに昔の街並みを再現しています。


後で調べてみると、トラカイでは毎年「MEDIEVAL FESTIVAL(中世祭り)」という名物イベントを開催。

トラカイ城では職人さんたちのワークショップが開かれたり、中世の頃の料理を味わえるのだそうです。

メインイベントは、甲冑の騎士たちが剣や斧で戦うバトル。面白そう!
負けた人はあの広場の拷問器具に入るのかしら?!ワクワク


この中世祭りを見るために周辺各国からも見物客が集まるそうです。

私が見たのはその舞台となる中世の街を作っている最中だったんですね。
そんな景色が見られたのもおもしろかったです。

たくさんの壺が並んだその奥にはカゴが山積みになってました。



靴の型、王冠、ネックレスが置かれたテーブルの前にはたくさんのジャガイモと干草。
完成するとどんな雰囲気になるのでしょうか。

準備をしているスタッフは現代の格好ですが、もうすでにこの一角は中世感出てました。


最初は上から覗いていたのですが、後ほど下に降りて見ると絵に描いたような干草の丸い塊!

ウィーンからプラハへ向かう途中、鉄道の車窓から見た畑にポツン...ポツン...と
この丸いものがあって、ほんわかしたものです。


だけど目の前にあるとダイブしたい衝動がふつふつと湧いてきました。

でも残念ながら、入っちゃいけませんのロープが張られてたので、大人しく見つめてるだけでしたが。

あの上に寝転がってみたい…


ちなみにこちらのサイトを見るとトラカイのイベント情報が見られます。
2017年の中世祭りは6月17~18日開催予定。

Takai tourism Information

トラカイ城で出会った小さなモノたち

普段から博物館的な展示を見るときは小さな土偶とか、変な人形とか小さなモノに目がいきます。

小さいからカワイイというサイズ的な偏愛ではなく、小さなモノには変なものが多い。
そして、そのサイズ感に見合わない技巧が施されているものが多い気がするのです。


トラカイ城の展示の中で私がお気に入りだったのはパイプの展示コーナー。
パッとイメージする、あのマグリットなパイプではなく、
どちらかというとキセルっぽいのが多かったと思います。

細長いものというのは、どこかスレンダーな女性の体を彷彿とさせます。

ピカピカツルツルに磨き上げたパイプは、まるで美女のシルキーな肌のよう。

一日に何度も手にするものだからこそ、持ち主の好みが完全に具現化されているんでしょうね。


そんなパイプシリーズの中でも目を引いた直径6~7cmほどの小さなパイプ。

素材は象牙で、頭のターバン部分や着衣部分には精密な模様が彫り込まれています。

水パイプを持っているのでしょうか。トルコからやってきたカライメ人をデザインしたのかな。

台湾の国立故宮博物館にも象牙多層球という大変美しい作品がありますが、
それを彷彿とさせる素晴らしい技術に見入ってしまいました。


もう一つ、パイプコーナーの近くにあった印鑑シリーズ。

商用に利用していた印鑑なのだと思うのですが、これまた個人の趣向と欲望渦巻く作品ですよね。

右手にある二つはやはりカライメ人でしょうか。

そしてこの真ん中。実用性があるとは思えないオブジェのような印鑑。印鑑を持った手首の印鑑て。
左の二つはもう、言わずもがなですね。

お金持ちの男性の考えることは今も昔も変わらないんですね。




2016年11月10日木曜日

トラカイ城の中は博物館!

トラカイ城の中へ入ってみましょう。
入場料を支払って中へ入ると、まずはこんな風景が広がります。
私はなぜか子供用のチケットを渡されました(笑)。
イラストがかわいかったのでちょっとHAPPY。


右手に見える塔のある建物は、ヴィタウタス大公の住居だった場所です。
広々としている広場のような場所には、拷問道具が。
ヴィタウタス大公が亡くなった後、貴族刑務所として使われていた名残でしょうか。
お城のあるところには必ず牢屋があるので(プラハでも見た)、
物珍しくてつい近寄ってしまいます。


中世を舞台にした映画のワンシーンを思い出す吊橋の門。
追ってくる敵が城に攻め入る寸前で橋をあげて門を閉ざすのでしょうか。


場内は博物館のようになっています。
ヴィタウタス大公に関する資料や武器、甲冑を始め、美術品など展示数多め。
照明が全体的に暗いのですが、ステンドグラスの模様が美しい。


城内の中庭と呼ばれる場所では、お城の独特な造りが良く見えます。
どこに続くのか上階に行く階段や、地下へ続く階段など、
入ってみようかやめようか、ワクワクしながら進んでみます。

上から眺めたり下から見上げたり、しばらくぼーっとしていると
夏らしいコーディネートの親子がファインダーに入ってきました。素敵。

建物に沿って続く細い通路は一方通行なのですが、何度か間違えて引き返すことも。
うろうろしながら展示を見ていると途中で順路を無視したようで。
監視員のおばちゃんに、違う!と怒られました(笑)。


お城の中でも印象的だったこちらのお部屋。天井のアーチ部分がとても美しいです。

トラカイ城の中で一番大きなお部屋で、年季の入った壁は建設された当時のままなのだとか。